有酸素運動の驚異的な効果(3)
2013-04-28 22:30:42 テーマ:SAD(社交不安障害・社会不安障害)
こんにちは。
あがり症改善カウンセラーのMartyです。
引き続き、有酸素運動が、
SADにどのように効果があるのかについて
お話ししたいと思います。
以前、お話ししたSADの治療に使われる3タイプの薬と
脳内伝達物質の関係を思い出してください。
1.β(ベータ)遮断薬⇒「ノルアドレナリン」
2.抗不安薬⇒「GABA(ガンマアミノ酪酸)」
3.SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
⇒「セロトニン」
前回は、「1.β遮断薬」にスポットを当てましたが、
今回は残りの2タイプと運動の関係にスポットを当てます。
まず、「2.抗不安薬」が働きかける
「GABA(ガンマアミノ酪酸)」です。
有酸素運動は、GABA分泌も
引き起こすことがわかっています。
つまり、不安を自ら引き起こそうとする脳の動きを
細胞レベルで食い止めることができます。
GABAは、脳で起きる強迫観念に駆られた
フィードバックの連鎖を断ち切ることができるのです。
最後に、「3.SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」が
働きかける「セロトニン」です。
有酸素運動をすると、
このセロトニンも増えることがわかっています。
(運動をして筋肉がはたらき始めると、
体は燃料を供給しようと
脂肪を分解して遊離脂肪酸を作り出します。
この遊離脂肪酸が血液中を移動する際に、
セロトニンの構成材料となるトリプトファンができます。
また、運動によって増えたBDNF(脳由来神経栄養因子)も、
セロトニンを増やします)
つまり、セロトニンが増えることで、
私たちを落ち着かせ、安心感を高めるのです。
以上のように、運動によって
SADの治療に使われる全3タイプと同じ効果が得られるのです。
このように、運動によって緊張を緩和できることを、
「運動の鎮静効果」と呼ばれています。
次回は、SADの薬と運動の関係のまとめとなります。
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