エミール・クーエの自己暗示法(1)

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エミール・クーエ(1857-1926)

 

こんにちは。

 

あがり症改善カウンセラーのMartyです。

 

 

 

今回は、自己暗示法で有名な
エミール・クーエについてお話ししたいと思います。

 

 

 

エミール・クーエは、フランスの薬剤師でした。

 

ある時、一人の男性がクーエに、
ある特定の薬を売るよう頼みました。

 

クーエは、その薬を持っていたのですが、
使用期限が過ぎていることに気がつきました。

 

それだけでなく、その薬は色褪せるほど古かったので、
もう効かないだろう思い、売ることを断りました。

 

しかし、その男性は、
その薬は効くので古くてもいいから売って欲しいと
頼み続けます。

 

仕方なくクーエは、
責任は取らないことを認めてもらった上で、
その薬を売りました。

 

すると、どうでしょう?

 

効かないはずの薬を飲んだ男性は、
病気が治ってしまったのです。

 

 

 

現代でいう「プラセボ(偽薬)効果」です。

 

偽薬を処方しても、薬だと信じ込む事によって
何らかの改善がみられることを言います。

 

 

 

クーエは驚きました。

 

そして、なぜこのようなことが起こったのか、
クーエは研究し始めたのです。

 

次回に続きます。

 

 

フロイトの催眠と自由連想法

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ジークムント・フロイト(1856-1939)

 

こんにちは。

 

あがり症改善カウンセラーのMartyです。

 

 

 

今回は、フロイトの催眠と自由連想法について
お話ししたいと思います。

 

 

 

心理学者フロイトの名前を聞いたことがある方は、
多いかもしれません。

 

人間が意識していない意識、
いわゆる「無意識」の存在を発見した人物です。

 

 

 

1885年、フロイトは29歳の時、
ヒステリー研究で有名だった
神経学者ジャン=マルタン・シャルコーから、
催眠を使ったヒステリー症状の治療法を学びました。

 

その後、彼は催眠によるヒステリーの治療法を
一般開業医として実践に移します。

 

 

 

彼は、催眠状態中に話をさせて感情を発散させる、
「カタルシス療法」を行いました。

 

しかし、フロイトの催眠の腕はあまりよくなく、
催眠状態に導くことができなかったことも多かったそうです。

 

その結果、彼は催眠状態に導くことなく、
心の中に浮かんでくることを自由に話させる
「自由連想法」を編み出しました。

 

フロイトは、この自由連想法をベースに、
精神分析法を確立していきました。

 

 

 

自由連想を続けると、人は浅い催眠状態に陥ります。

 

つまり、この「自由連想法」は催眠の一種なのですが、
フロイトは「催眠は必要なし」と判断してしまいました。

 

その結果、精神分析は発展していきますが、
催眠は衰退の道を再び歩むこととなります。

 

 

薬品麻酔が認められるきっかけとなった出来事

こんにちは。

 

あがり症改善カウンセラーのMartyです。

 

 

 

前回、催眠による麻酔は、文化の違いから、
インドでは大きな効果を上げたにもかかわらず、
イギリスではあまり効果が表れなかった、
というお話をしました。

 

今回は、催眠という歴史からは少し余談になりますが、
薬品による麻酔が認められる
きっかけとなった出来事について
お話ししたいと思います。

 

 

 

薬品麻酔が発明され、実施されるようになったのは、
19世紀半ばのことでした。

 

前回、お話ししたように、
キリスト教圏であるイギリスでは、
「苦しみは人に与えられた尊い試練だ」という考えが、
麻酔の大きな抵抗となっていました。

 

ある出来事で、この考え方自体が覆ることになります。

 

 

 

それは、ビクトリア女王の
クロロフォルム麻酔を使って行った出産です。

 

この出産が、非常にスムーズに進んだ結果、
王室はこの新たな薬品を承認しました。

 

その結果、苦しみを賞賛していた教会も口をつぐみ、
なぜか突然、必要以上の苦しみは尊い行いでは
なくなってしまいました。

 

 

 

その後、この薬品麻酔が急速に普及し、
誰もがこの薬品麻酔を欲しがるようになりました。

 

その結果、麻酔の許容限度という知識なかった当時、
麻酔の過剰使用による死亡者が出始めるようになります。

 

それとともに、催眠による麻酔効果も忘れ去られ、
催眠は再び「怪しげな見せ物」へと逆戻りしてしまいます。

 

 

 

次回は、偉大な心理学者フロイトのお話です。

 

 

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